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▶ 身体計測 ▶ 内科診察 ▶ 血圧測定 ▶ 聴力検査 ▶ 視力検査
▶ 糖代謝検査 ▶ 血液一般検査 ▶ 肝機能検査 ▶ 脂質代謝検査 ▶ 腎機能検査
▶ 炎症性反応検査 ▶ 尿一般検査 ▶ 便検査 ▶ 喀痰検査  
▶ 心電図検査 ▶ 眼底・眼圧検査 ▶ 肺機能検査    
▶ 胸部X線検査 ▶ 胃部X線検査 ▶ マンモグラフィ検査 ▶ 骨密度検査  
▶ 腹部超音波検査 ▶ 乳房超音波検査 ▶ 頸動脈超音波検査 ▶ 動脈硬化検査  
▶ 子宮頸部細胞診検査 ▶ ヒトパピローマ
  ウィルス検査
▶ オプション検査 ▶ 腫瘍マーカー検査  

身体計測

標準体重

標準体重は以下のように定義されています。
・医学上で生命を維持するために最も適切である体重。
・健康的に生活するために最適とされる体重。
標準体重 = (身長m)² × 22 

肥満度

標準体重からのずれを百分率であらわします。
-10% ~ +15%が標準範囲です。
肥満度 = (実体重 - 標準体重) ÷ 標準体重 × 100 

BMI(Body Mass Index)

体格を把握するための指標の一つです。
BMIが”22”のときに最も病気になりにくいといわれています。
BMI = 体重kg ÷ 身長m ÷ 身長m  

体脂肪率

おおよその体重に占める脂肪の割合( % )をあらわします。

腹囲

内臓脂肪の蓄積の状態を推測します。
立位でおへその高さで、息を吐いたときに測定します。

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内科診察

医師が既往歴、家族歴、生活習慣および自覚症状などを問診します。
また、聴診、触診などにより、心臓や肺のほか、甲状腺、頚部リンパ節などの状態をみます。

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血圧検査

血圧

心臓が収縮し血液を送り出すときの血圧を最高(収縮期)血圧、拡張したときの血圧を最低(拡張期)血圧といいます。
肥満や運動不足、ストレス、過飲が高血圧の原因になりやすく、放置すると動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞、腎障害の原因になります。
さらに糖尿病や脂質異常症など他の生活習慣病がある場合は厳格なコントロールが必要になります。

脈拍

1分間に心臓が拍動する数を測定します。

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聴力検査

低い音( 1000Hz )と高い音( 4000Hz )がどの程度で聞こえるかを調べます。
一般的に加齢に伴い高い音は聞こえにくくなります。
日常生活の中で聴力低下や耳鳴りがあれば耳鼻科に受診してください。

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視力検査

裸眼または矯正の視力を測定します。
左右の視力のバランスが悪いと、眼精疲労や肩こり、頭痛の原因となることがあります。

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糖代謝検査

空腹時血糖・随時血糖

空腹時血糖は食事前の空腹時に測定した血糖値です。
随時血糖は食事との関連を考慮せずに測定した血糖値です。

糖(ブドウ糖)は生体のエネルギー源になります。
腸で吸収された糖はホルモンで濃度を調整され身体の各組織で利用されます。
・高値: 糖尿病・膵臓癌・ホルモン異常が考えられます。
・低値:インスリンを過剰に分泌する疾患や代謝異常が考えられます。

尿糖定性・尿糖定量

尿糖定性は試験紙を尿に浸し定められた判定時間で色調の変化を段階的に示したものです。
尿糖定量は尿を分析機にかけ実際の値を示したものです。

健常な人も尿にもごく微量の糖が排泄されています。
血糖値が上昇した場合、尿中に排泄される糖が増加します。
尿糖陽性の場合は糖尿病や腎性糖尿などが考えられます。

HbA1c(ヘモグロビン・エーワン・シー)

過去1~2ヶ月の血糖値の平均を反映します。
食事の影響を受けにくいため、血糖値が上昇する食後の血液でも測定することができます。
・高値:糖尿病などが考えられます。
・低値:異常ヘモグロビン症や赤血球の破壊が亢進している状態が考えられます。

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血液一般検査

赤血球数(RBC)

赤血球は肺で取り込んだ酸素を全身に運び、不要になった二酸化炭素を肺まで送る働きがあります。
・高値:多血症や脱水の疑いが考えられます。
・低値:貧血が考えられます。

白血球数(WBC)

白血球は異物(細菌やウイルスなど)から身体を守る役割を担っています。
・高値:細菌感染や炎症・腫瘍などが考えられます。
・低値:ウイルス感染や血液を作り出す機能が低下する再生不良性貧血などが考えられます。

ヘマトクリット( Ht )

全血液中に占める赤血球の容積の割合を表しています。
・高値:多血症や脱水などが考えられます。
・低値:貧血などが考えられます。

ヘモグロビン( Hb・血色素 )

赤血球の中に含まれるヘムたんぱくで酸素の運搬に係わっています。
・低値:鉄欠乏性貧血などが考えられます。

MCV・MCH・MCHC(赤血球指数)

MCVは1つの赤血球の容積を表します。
MCHは1つの赤血球に含まれるヘモグロビンの量を、MCHCは一定容積の赤血球の中にあるヘモグロビンの「飽和度」を示したものです。
これらの赤血球指数を組み合わせて貧血を鑑別します。
・高値:ビタミンB12欠乏、葉酸の欠乏や代謝異常などが考えられます。
・低値:鉄欠乏性貧血や感染・炎症・腫瘍に伴う貧血が考えられます。

血小板(PLT)

出血した際、その部位に粘着し止血する役割があります。
血小板が減少すると出血が止まりにくくなり、些細なことでも出血しやすくなります。
・低値:再生不良性貧血や骨髄線維症などが考えられます。

全血比重

血液と同じ体積の水の重さを1とした場合の血液の重さの比です。
比率は、血液が濃いほど高くなります。
血液の濃さは赤血球の数に関係しています。
・高値:赤血球の数が多く、赤血球の中のヘモグロビン濃度が高い人
・低値:赤血球の数が少なく、ヘモグロビン濃度の低い人

血清鉄

ヘモグロビンを構成する要素である血液中の鉄の濃度を表したものです。
・高値:ヘモクロマトーシスと呼ばれる鉄の過剰蓄積による臓器の機能障害の疑いなどが考えられます。
・低値:鉄欠乏性貧血の疑いなどが考えられます。

白血球分類

白血球を分類し百分率で表したものです。
通常の白血球の種類は以下の5種類に分類でき、さらに好中球は杆状核好中球と分葉核好中球に分けることができます。
 ① 好中球
  細菌や異物を貪食(細胞内に取り込んで破壊する)する働きがあります。
   ・高値: 細菌による感染症や体内組織の損傷、腫瘍の疑いなどが考えられます。
   ・低値:ウイルス性疾患や重度の細菌感染疾患、血液を作り出す機能の低下などが考えられます。
 ② 好酸球
  アレルギーに関与します。
   ・高値: アレルギー疾患(気管支ぜんそく、薬物アレルギーなど)や寄生虫感染症などが考えられます。
   ・低値:骨髄における血液産生低下などが考えられます。
 ③ 好塩基球
  働きは明らかになっていませんが、免疫に関与するとされています。
   ・高値:次々と細胞が産生される慢性骨髄増殖性疾患などが考えられます。
 ④ 単球
  組織に入るとマクロファージと呼ばれる細胞になり、異物を除去します。
   ・高値:潰瘍性大腸炎などをはじめとする炎症性疾患や結核などの慢性感染症、単球を主体とする
       白血病などが考えられます。
 ⑤ リンパ球
  免疫に関与します。
   ・高値:ウイルス感染症やリンパ腫などが考えられます。
   ・低値:急性感染症初期やリンパ組織が破壊される悪性リンパ腫などが考えられます。

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肝機能検査

総蛋白(TP)

血液中には様々な蛋白成分が存在し、体内の恒常性の維持や各種物質の運搬、生体の防御など多彩な機能を果たしてい
ます。
・高値:脱水や多発性骨髄腫による蛋白の異常産生が考えられます。
・低値:栄養不良や肝機能障害によるアルブミンの合成低下などが考えられます。

アルブミン (Alb)・ A/G比

アルブミンは血清総蛋白の50~70%を占め、体内浸透圧の維持や物質の運搬など生命維持の重要な役割を担ってい
ます。
A/G比はアルブミンとアルブミン以外の蛋白を比で表したものです。
・低値:ネフローゼ症候群や腎炎(体外への漏出が増加)、甲状腺機能亢進症(アルブミン代謝が亢進)、
    消化吸収障害や摂食障害(食事の質や量が低下)、肝硬変や慢性肝炎(アルブミン合成の低下)
    などが考えられます。

GOT(AST)・GPT(ALT)

GOT、GPTは多くの臓器に存在し、心臓・肝臓・骨格筋・腎臓には高濃度で存在します。
・高値:急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝癌などでが考えられます。
 ※GOTのみが高値を示した場合は心筋梗塞・筋肉の疾患などが考えられます。
・低値:異常なGOT・GPT分子の存在が考えられます。

ALP(アルカリフォスファターゼ)

生体内では腎臓・小腸・胎盤・肝臓・乳腺などに多く存在します。
・高値:肝癌・肝硬変・肝炎、骨疾患・骨肉腫などが考えられます。
※成長が著しい子供や妊娠中の人でも高値となる可能性があります。

LDH(エルディーエッチ)

肝臓・心臓・腎臓・肺・脳・筋肉などの臓器に広く存在します。
・高値:血液疾患、心筋・筋疾患、肝疾患、各種の悪性腫瘍など広範な疾患が考えられます。

ChE(コリンエステラーゼ)

肝臓で生成されるため、肝機能の指標となります。
・高値:ネフローゼ症候群・肥満・高血圧・脂肪肝・糖尿病・甲状腺機能亢進症などが考えられます。
・低値:肝障害(肝硬変、肝癌、肝炎)や急性重症感染症や各種悪性腫瘍などが考えられます。
    ※農薬などの有機リン製剤による中毒でも低値となります。

γ-GTP(ガンマジーティーピー)

肝臓や膵臓などに存在しています。
・高値:アルコールによる肝障害・肝炎・肝硬変や胆管の閉塞による黄疸や胆汁うっ滞などが考えられます。
    ※日頃から飲酒の習慣がある場合も上昇します。

LAP(ロイシンアミノペプチターゼ)

主に肝機能の指標とされています。
・高値:肝癌、肝炎、肝硬変や閉塞性黄疸などが考えられます。
    ※妊娠によっても高値を示します。

T-Bil(総ビリルビン)・直接ビリルビン

ビリルビンは老化した赤血球の分解などにより生成されます。
肝臓に運ばれ胆道系を経て胆汁中に排泄され一部が小腸で吸収されますが、大部分が便中に取り込まれ体外へ出ることになります。
肝臓で処理をされたビリルビンのほとんどが直接ビリルビンになります。
・高値:肝・胆道系疾患、体内での赤血球破壊の亢進(溶血性貧血)などが考えられます。
    ※総ビリルビンと直接ビリルビンの割合が疾患の鑑別や経過観察、予後の判定などに重要となります。
     ・総ビリルビン・直接ビリルビン両者が高値:急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、
      肝癌などによる胆道系の圧迫などが考えられます。
     ・総ビリルビンが高値・直接ビリルビンが低値:溶血性貧血や肺塞栓、甲状腺機能低下症が疑われます。

TTT・ZTT

血清膠質反応と呼ばれており、血清に蛋白変性を起こす試薬を加えて混濁や沈殿物の生成状態を測定します。
・高値:慢性活動性肝炎や肝硬変、慢性感染症、膠原病などなどが考えられます。

アミラーゼ

唾液腺や膵臓に存在し、でんぷんをブドウ糖まで分解する酵素です。
・高値:急性膵炎、膵癌、胆道系の炎症性疾患、流行性耳下腺炎、腎不全、肝硬変の一部などが考えられます。
・低値:末期の膵癌、膵臓の切除の後などが考えられます。

肝炎ウイルス

 ① HBV(B型肝炎ウイルス)
  ・HBs抗原(HBsAg)
   ウイルスの外殻を構成するたんぱく質の一つです。
   陽性:HBVに感染していることを意味します。
  ・HBs抗体(HBsAb)
   HBVに対する免疫抗体の一つです。
   陽性:HBVに対する免疫を有していることを意味し、B型肝炎の既往やHBVワクチン接種後に認められます。

 ② HCV(C型肝炎ウイルス)
   HCVに対する免疫抗体をHCV抗体といいます。
   陽性:HCVによる感染が考えられます。

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脂質代謝検査

T-cho(総コレステロール)

コレステロールは人間の体を構成する脂質のひとつで、腸管で吸収され肝臓で代謝されます。
総コレステロール値は肝臓や腸管における生成、吸収など体内脂質代謝異常の指標になります。
・高値: 原発性脂質異常症(遺伝による家族性高コレステロール血症など)や糖尿病、甲状腺機能低下症、
     ネフローゼ症候群、膵炎などの疾患や肥満、食事や薬剤に起因する二次性脂質異常症などが考えられます。
・低値:甲状腺機能亢進症や重症肝疾患、低栄養状態。

TG(中性脂肪)

全身の各種脂肪組織の主成分として、体内エネルギー貯蔵に係わっています。
・高値:原発性脂質異常症や二次性脂質異常などが考えられます。
・低値:低栄養状態などが考えられます。

HDL-コレステロール

一般的に善玉コレステロールと呼ばれ、HDLというリポタンパクが各組織からコレステロールを受け取った姿です。低値で動脈硬化症のリスクが高くなります。
・低値:喫煙や運動不足、過剰な脂質の摂取や肥満などが原因として考えられます。

LDL-コレステロール

コレステロールは細胞を包む膜(細胞膜)や各種ホルモンの原材料で身体を健やかにするために大切な働きをしています。しかしながら、LDL-コレステロール値が高すぎると、コレステロールが血管壁や組織に蓄積されやすく、動脈硬化の原因を作るため「悪玉コレステロール」とも呼ばれています。

動脈硬化指数

動脈硬化の起こりやすさを表したもので、高値になるほどリスクが高くなります。
動脈硬化指数=(総コレステロール-HDL-コレステロール)÷HDL-コレステロール

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腎機能検査

UA(尿酸)

体内の尿酸は食品中のプリン体や細胞の死滅で生じた核酸などを原料にし、骨髄・筋肉・肝臓などで合成されています。
合成された尿酸のうち約60%は体内で古い尿酸と一部入れ替わり、尿や便に排泄されます。
血液中に溶けきれない尿酸は関節内や組織に沈着し痛風結節や痛風腎を引き起こします。
・高値:白血病や多発性骨髄腫、腎機能障害、糖尿病、筋組織が痛むような過度な運動、
    高プリン体食の摂取などが考えられます。
・低値:重度肝機能障害、甲状腺機能亢進症・低下症や妊娠などが考えられます。

BUN(尿素窒素)

蛋白質の代謝によって産生されたアンモニアと二酸化炭素が肝臓で合成された代謝物です。
腎臓で処理され尿として排泄されます。
・高値: 高蛋白食や体内の組織の崩壊(悪性腫瘍、高熱)、尿路閉塞、腎機能障害などが考えられます。
・低値:妊娠や低蛋白食、肝不全などが考えられます。

Cre(クレアチニン)

筋肉や神経内で消費されたエネルギー物質の代謝物です。腎臓を経由して、ほとんどが尿中に排泄されます。
・高値: 腎機能や心不全、脱水などが考えられます。
・低値:筋ジストロフィーや妊娠などが考えられます。

Na(ナトリウム)・Cl(クロール、塩素イオン)・K(カリウム)

電解質は体内の浸透圧の維持や神経の伝達に不可欠で,ホルモンの働きにより腎臓で濃度調整されます。
・Na・Clともに低値:アジソン病などのホルモン異常、ネフローゼ症候群、肝硬変、心不全、腎不全、
           激しい嘔吐・下痢などにより体液を喪失していることが考えられます。
・Clのみが低値: 身体の中が酸性に傾いていることを意味しています。
・Na・Clともに高値:原発性アルドステロン症などのホルモン異常や尿崩症などが考えられます。
・Kが高値:細胞の損傷(血管内溶血・筋肉の損傷)や腎不全が考えられます。
・Kが低値:原発性アルドステロン症、クッシング症候群、嘔吐、下痢などが考えられます。

eGFR(イージーエフアール、推定糸球体濾過率)

血中のクレアチニン濃度、年齢、性別を以下の式に当てはめて腎臓の濾過能力を推算したものです。
腎機能が低下するにしたがい、値は低くなります。
・男性 eGFRcreat(mL/分/1.73 m²)=194×Cre-1.094×年齢(歳)-0.287
・女性 eGFRcreat(mL/分/1.73 m²)=194×Cre-1.094×年齢(歳)-0.287×0.739

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炎症性反応検査

血沈(赤血球沈降速度)

血液中の赤血球が重力により沈降する速度を見る検査です。
・高値:感染症や炎症性疾患、多発性骨髄腫、貧血などが考えられます。
・低値:赤血球増多症などが考えられます。

ASO(抗ストレプトリジン-O)

A群溶血性連鎖球菌が産生する毒素(ストレプトリジンO)に対する抗体です。
・高値:溶連菌に感染している、もしくは最近の感染などが考えられます。

CRP(反応性蛋白)

感染症や組織破壊などによって炎症がある場合、CRPが上昇します。
・高値:炎症性疾患や細菌感染症、悪性腫瘍、心筋梗塞などが考えられます。

RA(リウマチ因子)

関節リウマチの診断に用いられる自己抗体を調べる検査です。
・高値:関節リウマチ、SLE(全身性エリテマトーデス)、強皮症、肝硬変、肝炎などが考えられます。

梅毒反応

梅毒の感染について調べる検査です。
① RPR(梅毒脂質抗体)
   梅毒に感染するとカルジオリピン-レシチン(CLL)と呼ばれる脂質に反応する抗体が産生されます。
   CLLを用いて抗体があるか調べる検査です。
   陽性:梅毒に感染している可能性が考えられます。
② TPLA(梅毒トレパネーマ抗体)
   梅毒病原体に対する抗体を調べます。
   陽性:梅毒に感染している可能性が考えられます。

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尿一般検査

比重

腎臓の希釈・濃縮の機能を評価する項目です。
・高比重:糖尿病、熱性疾患、下痢や嘔吐などが考えられます。
・低比重:腎機能不全などが考えられます。

pH

摂取した食物によって変動するとされています。
一般的に動物性食品を多量に摂取すると酸性、植物性食品を多食するとアルカリ性に傾きます。
熱性疾患、運動後、激しい発汗、飢餓状態では酸性に傾き、尿路感染症などではアルカリ性に傾きます。

ウロビリノーゲン

腸管内でビリルビンを原料として生成される物質です。
大部分は便中に排泄されますが、一部は吸収され血液中に入り腎臓を経由して尿中に排泄されます。
尿中のウロビリノーゲンは肝機能障害や内出血・溶血を伴う疾患および頑固な便秘で増量します。

尿蛋白定性・尿蛋白定量

健常人でもわずかながら尿中に蛋白が排泄されていますが、腎臓に障害がある場合には基準を超えて排泄されます。
また、起き上がっているときに出現し、静かに横たえていると消失する起立性蛋白尿も認める場合があります。

尿潜血

腎炎や前立腺炎、膀胱炎、尿道炎などの腎臓・尿路の炎症や出血で陽性になります。
その他に、赤血球中のヘモグロビンが溶け出す疾患(発作性夜間ヘモグロビン尿症など)や感染症などで生じるヘモグロビン尿でも陽性となります。

尿沈渣

尿を遠心分離し、沈んだ成分(細胞(異型細胞を含む)や細菌、各種の結晶など)を顕微鏡で調べます。
① 赤血球
   潜血反応が認められたときに出現することが多いです。
② 白血球
   尿路感染症で多く認められます。
③ 扁平上皮細胞
   尿道に存在する細胞で健常人尿でも認められます。膣の表層にも存在するため女性の方に多くみられます。
④ 尿細管上皮・尿路上皮細胞
   腎臓や尿路・膀胱などに認められる細胞です。
   尿路上皮細胞は膀胱や腎臓の炎症などで増加します。
   尿細管上皮細胞は尿細管障害やネフローゼ症候群などで増加します。
⑤ 異型細胞
   腎臓や尿路の腫瘍細胞が尿中に認められることがあります。
⑥ 各種円柱
   尿が尿細管内で滞ってしまった場合に生成され、再び流れると尿中に出現します。
   円柱の数や種類によって尿細管の病態変化や範囲・停滞時間を推測することができます。
   また、円柱の中に含まれる成分を観察することで病態を知ることができます。
⑦ その他
   細菌や酵母、トリコモナス原虫を認めることもあります。

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便検査

便潜血

消化器に出血が生じると便中に血液が混入します。
陽性の場合は大腸がんの可能性があります。また肛門に傷や大腸ポリープがある場合にも陽性になることがあります。

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喀痰検査

喀痰細胞診

喀痰をスライドガラス上で染色し、顕微鏡で確認します。
悪性細胞の有無や細胞変性を検索します。

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心電図検査

心臓の筋肉に流れる電流を体表面から記録することで、電流の流れ具合に異常がないか調べる検査です。
心電図では不整脈、狭心症、心筋梗塞、心臓肥大などの疑いを指摘されることがあります。
心電図に異常があるからといって、すぐに「病気がある」というわけではありません。

※おもな所見名解説集参照

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眼底・眼圧検査

眼底

身体の中で唯一、血管の状態を直接観察できる場所であるため、眼の病気だけでなく、
血管の状態から動脈硬化や糖尿病、高血圧なども発見できます。


① K-W分類(キース-ワグナー分類):網膜血管病変を一系列として段階分類を表します。

眼底病名 分類  眼底所見
S0H0 所見なし
  Ⅰ群 細動脈の軽度の狭細および、硬化(Scheie変法Ⅰ)





Ⅱ群 a 細動脈化が明らかとなり、(Scheie変法Ⅱ以上)狭細もⅠ群に比し高度となる。
b 上記に加えて、動脈硬化性網膜症または網膜静脈閉そくがみられます。
Ⅲ群 著名な硬化性変化に加えて血管攣縮性網膜症がある。
網膜浮腫、綿花状白斑、出血が認められ、動脈狭細化が著しい。
Ⅳ群 上記Ⅲ群の所見に加えて、測定可能の程度以上の乳頭浮腫がある。


② Sheieの分類(シェイエ分類) :(H)は高血圧性の変化、(S)は動脈硬化性の変化を表します。

分類  動脈硬化性病変 ( S )  細動脈硬化性病変 ( H )
0度  正常  正常
Ⅰ度  軽度細動脈狭細化   動脈壁反射亢進と動静脈交叉
 現象軽度
Ⅱ度  著名な狭細化と口径不同  上記所見高度
Ⅲ 度  網膜出血、白斑  銅線動脈
Ⅳ度  乳頭浮腫  銀線動脈
  ※おもな所見名解説集参照



眼圧

角膜に空気を吹き付け眼球の固さを測定し内圧を調べます。
・高値:高眼圧症、緑内障などが考えられます。
・低値:網膜剥離、外傷などが考えられます。
ただし、眼圧が正常でも「正常眼圧緑内障」と呼ばれる緑内障は否定できません。
この場合には乳頭部の変化が重要で眼底検査が役に立ちます。

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肺活量検査

肺の最大の役割は「換気機能」と呼ばれるガス交換を行うことです。
このガス交換とは、一般的に私たちが使用している調理などに使用する「ガス」ではなく、
「酸素」と「二酸化炭素」の交換を行うことを指します。
肺は酸素の取り込みと二酸化炭素の排出を行う重要な器官です。
肺の能力を示す数値を肺活量として定め、その能力を測定することで様々な疾患の可能性の有無が調べられます。


① %肺活量
  年齢や性別から算出された予測肺活量(基準値)に対する、実測肺活量の比率を調べます。
② 一秒率
  努力性肺活量に対する1秒量の比率を調べます。
③ 努力性肺活量
  胸いっぱいに息を吸い込み、一気に吐き出した空気の量を調べます。
④ 一秒量
  努力性肺活量のうちの最初の1秒間に吐き出された空気の量を調べます。

【検査結果の判定】


  ◎ %肺活量が80%未満の場合
   拘束性障害が考えられます。
   拘束性肺機能障害では、肺結核や肺線維症など、
    肺に空気を入れる容量が少なくなる疾患が考えられます。

  ◎1秒率が70%未満の場合
   閉塞性障害が考えられます。
   閉塞性肺機能障害では、気管支喘息、気管支拡張症など、
   空気の通り道が狭くなる疾患が疑われます。

  ◎%肺活量・1秒率がともに低値の場合
   混合性換気障害が考えられます。
   混合性換気障害では、肺気腫などが疑われます。




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胸部X線検査

胸部をX線で撮影し肺の状態を調べる検査です。
この検査では肺に腫瘍や炎症があると病変部が白くうつります。
肺癌、肺結核、肺気胸、肺炎などの肺の病気の他に、心臓や大動脈、気管支、食道などの様子もわかります。

※おもな所見名解説集参照

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胃部X線検査

食道・胃・十二指腸球部の状態をX線で撮影し調べる検査です。
この検査でわかる代表的な病気は食道癌や胃癌、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎、ポリープです。
胃部X線は以下の流れで行います。

① 発泡剤を飲み胃を膨らませます。
② バリウムを飲みます。
③ 胃の壁を広げたところにバリウムを付着させて観察しながら撮影します。

※おもな所見名解説集参照

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マンモグラフィ検査

機械で乳房を薄く伸ばし、X線で撮影し乳房の状態を調べる検査です。
早期の小さな乳癌やしこりを作らない乳癌などの乳腺構造の異常を見つけることができます。
悪性のものだけではなく、良性のものもうつります。

※おもな所見名解説集参照

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骨密度検査

骨の密度が減少していないか、X線を用いて調べる検査です。
女性の場合、40歳代後半から骨量が減少し、閉経後急激に骨量が低下します。
このため閉経後の女性は骨粗鬆症のリスクが高まります。
また、若い女性もダイエットや運動不足で骨密度が減少していることがあります。

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腹部超音波検査

超音波(非常に高い周波数をもつ音波)を腹部に向けて送信し、エコー(はね返ってくる反射波)を画像化して、腹部の臓器の状態を調べる検査です。
臓器の様子がリアルタイムで観察できます。
おもに、肝臓、胆道、膵臓、腎臓、脾臓、副腎、腹部大動脈などの臓器を観察していきます。
膀胱の様子や男性では前立腺、女性では子宮や卵巣の様子も観察できます。
X線検査と違い放射線の被ばくの心配がなく、短期間にくり返し行える特長があります。

具体的には、腫瘍、ポリープ、炎症、結石などの異常を発見できます。
また、腫瘍ではその大きさだけでなく、どのくらいの深さまで達しているかなども調べられます。

※おもな所見名解説集参照

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乳房超音波検査

乳房にゼリーを塗り、超音波をあてて乳房の内部を観察します。
手に触れない小さなしこりも発見でき、しこりの性質についても観察できます。
超音波検査は、放射線被ばくの心配がなく、痛みもありません。

※おもな所見名解説集参照

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頸動脈超音波検査

首(頸)には心臓から脳に血液を送る頸動脈があります。
この頸動脈に向けて、超音波を送信し、はね返ってくる反射波(エコー)を画像化します.
直接頸動脈の様子を観察して動脈硬化がないかを調べていきます。
頸動脈の動脈硬化が進んでいるほど、ほかの部位の動脈硬化も進んでいると考えられます。
このことから、動脈硬化が原因となる心筋梗塞や脳梗塞、大動脈解離などの命にかかわる病気が
発症する危険度を推測することができます。

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甲状腺超音波検査

のどの部分にある甲状腺に超音波をあて、大きさや腫瘍病変の有無などを調べます。
甲状腺がん、バセドウ病(甲状腺機能亢進症)、橋本病(甲状腺機能低下症)などの発見・診断に役立ちます。
気になる方には、血液検査(FT3、FT4、TSH)を併せてお勧めします。

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動脈硬化検査

動脈硬化は自覚症状に乏しいとされていますが、簡単に発見できる方法があります。
それが「CAVI(キャビィ)検査」です。
この検査は、あお向けに寝た状態で両腕・両足首の血圧と脈波を測定し、動脈の硬さ、血管年齢を調べます。
時間は5分程度で、血圧測定と同じ感覚でできる検査です。
この検査では次の3つを測定します。

① 動脈の硬さ
  動脈の硬さを表すのが「CAVI」=心臓足首血管指数です。
 動脈は血液を全身に送るポンプの役目を果たしており、動脈の内側の圧力(血圧)が変化したときの
 ふくらみ具合をみることによって、動脈のしなやかさ、つまり動脈の硬さが分かります。

 動脈硬化症が進んでいるほど、「CAVI」の値は高くなり、9.0を超えると約半数が脳動脈か
  心臓の動脈である冠動脈に動脈硬化症を発症しているという研究結果があります。

② 動脈の詰まり
  足の動脈の詰まりを表すのが「ABI」=足関節上腕血圧比です。
  足首の血圧を横になった状態で測定すると、健康な人では腕の血圧と同じくらい、あるいは少し高い値となります。
  「腕の血圧」と「足首の血圧」の比をみて足の動脈の詰まりを調べます。
  その値が0.9未満であると詰まっている可能性が高く、その値が低いほど重症になります。
  また、その症状は「足の痛み」としてあらわれることが多いといわれています。

③ 血管年齢
  同じ性別、同年齢の健康な方の「CAVI」平均値と比較して、「血管年齢」を調べます。
 「CAVI」が9.0未満であっても「血管年齢」の高い方は動脈硬化症の進行が早いと考えられます。

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子宮頸部細胞診検査

ブラシや綿棒などで子宮頸部の粘膜から細胞を採取します。
採取した細胞を顕微鏡で観察し、がん細胞や前がん状態の細胞(異型性細胞)の有無を調べます。
20代後半~30歳代の若い年代の発症率が増加傾向にあり、20代、30代の女性が患うがんの中で
もっとも多いのが子宮頸がんです。
※妊娠の可能性のあるかたや、生理中のかたは検査できません。

ベセスダ判定(略語) 判定結果 判定
NILM 異常なし 陰性
ASC-US 要精密検査 意義不明な異型扁平上皮細胞
LSIL 要精密検査 軽度扁平上皮内病変
HSIL 要精密検査 高度扁平上皮内病変
AGC 要精密検査 異型腺細胞
AIS 要精密検査 上皮内腺癌

日本セルネットより引用

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ヒトパピローマウィルス検査

子宮頸がんを誘発する可能性のあるHPV(ヒトパピローマウィルス)の感染の有無を調べます。HPVに感染しているだけでは必ずしもがんになっているかどうかは分かりません。またHPVに感染していることが分かれば将来病変が進行したり、もしかすると子宮頸がんになるかもしれないとう予測ができます。

オプション検査

亜鉛
亜鉛は骨格筋や骨をはじめ、多くの臓器に広く分布し細胞分裂、発育、創傷治癒、味覚や嗅覚、唾液の分泌、精子の産生や活動性、酵素の活性化など多彩な機能を有しています。
亜鉛欠乏症では発育遅延、精子減少・無月経、貧血、免疫低下、味覚障害など様々な症状を呈します。

NTpro-BNP(エヌティプロビーエヌピー)
心臓の心室から分泌されるホルモンで、心臓の負荷が増えたり、心筋の肥大が起こると増加します。
心筋障害や腎疾患において血中濃度の増加が認められます。NT-proBNPで測定しています。

甲状腺系ホルモン(TSH、FT4、FT3)
TSH(甲状腺刺激ホルモン)は脳の視床下部の下垂体から分泌され、甲状腺ホルモンの合成と分泌を促します。
TSHの刺激を受けた甲状腺では新陳代謝を活性化する甲状腺ホルモン(T4,T3)が分泌され、一部がFT4、FT3として
血中に存在します。
① TSH高値、FT4低値、FT3低値:甲状腺機能低下症(橋本病など)が疑われます。
②TSH低値、FT4高値、FT3高値:甲状腺機能亢進症(バセドウ病、甲状腺炎、甲状腺がんなど)が疑われます。

ABC検診(胃がんリスク検査)
ペプシノーゲン検査は胃粘膜の萎縮の状態を調べる検査です。ヘリコバクターピロリlgG抗体検査はピロリ菌感染の有無を調べる検査です。
ABC分類はペプシノーゲン検査とヘリコバクターピロリlgG抗体検査の結果を組み合わせて胃の健康状態を推察し、
胃がん発症のリスクを分類します。


アレルギー検査(食物・室内・花粉)
アレルギーの中でもIgE抗体というものが主に関与する即時型過敏症に関する検査で、特定のアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)に対するIgE抗体を測定します。
抗体の量はクラスに分類されクラス1は疑陽性つまりアレルゲンである疑い、クラス2以上は陽性、クラス4以上は強陽性で大部分の人がアレルギー反応を呈するといわれています。
ただし、なかにはIgE抗体があっても症状が認められない場合があります。
また、クラスの上昇はアレルギーの悪化を意味し、減少は改善を意味します。


心臓脳血管リスク検査(Lox-index)
脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクを評価できる検査です。
血中のLDL-コレステロールは体内で活性酸素などにより酸化を受けると変性LDL(超悪玉コレステロール)に変化します。この変性LDLが血管内皮のLOX-1と結合し、血栓の元を形成します。
また、変性LDLを認識したLOX-1は新たなLOX-1の産生を促し、一部のLOX-1がsLOX-1として血中に存在するようになります。
LOX-indexはsLOX-1と変性LDL(LAB)を測定し掛け合わせた値です。値が高いほど疾患のリスクが高くなるとされています。


AICS(アミノインデックスがんスクリーニング)検査
血液中のアミノ酸濃度を測定し、健康な人とがんに罹患している人のアミノ酸濃度のバランスの違いを統計的に解析することで、現在がんであるリスク(可能性)を評価する検査です。
一度の採血で複数(男性5種、女性6種)のがんを検査できます。

  男性AICS(5種)…胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、前立腺がん
  女性AICS(6種)…胃がん、肺がん、大腸がん、膵臓がん、乳がん、子宮がん・卵巣がん

以下に該当する方は、AICS値に影響がありますので検査は受けられません。
・妊娠されている方  ・先天性代謝異常の方  ・がん患者(治療中を含む)の方
・授乳中の方  ・透析患者の方


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腫瘍マーカー検査

【腫瘍部位と各種マーカーの有用性】

CEA
消化器系の腫瘍や肺癌などで高値になります。
・高値:大腸がん、肺がんなどが考えられます。

AFP
肝癌の診断に用いられるマーカーです。
・高値:肝細胞癌、急性肝炎、肝硬変などが考えられます。

CA19-9
膵臓と胆道系の腫瘍マーカーです。
・高値:膵癌、胆道癌、膵炎、卵巣腫瘍などが考えられます。

NSE
神経細胞や各臓器の神経内分泌細胞に存在します。
・高値:神経内分泌腫瘍、神経芽細胞腫、肺小細胞癌などが考えられます。

SCC抗原
扁平上皮細胞は皮膚の表面や肺、口腔内の粘膜、食道など多くの臓器を構成する細胞です。
・高値:肺扁平上皮癌、子宮頸癌、食道癌、皮膚癌などが考えられます。

PSA
前立腺に存在する腫瘍マーカーです。
・高値:前立腺癌、前立腺肥大症、前立腺炎などが考えられます。

CA125
CA125は主に卵巣癌の腫瘍マーカーとして用いられています。
・高値:卵巣癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、良性の卵巣腫瘍、子宮内膜症などが考えられます。

CA15-3
乳癌の腫瘍マーカーとして用いられます。
・高値:乳癌、卵巣癌、肺癌などが考えられます。

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